酷暑の中での消耗戦、「切り札」岩渕が決勝弾
日本が２大会連続４強、オーストラリアを１－０で下す
オーストラリア戦の後半、先制ゴールを決め喜ぶ岩渕（左から３人目）ら＝２７日、カナダ・エドモントン（時事）
オーストラリア戦の後半、岩渕（右端）が決勝ゴールを決める＝２７日、カナダ・エドモントン（ＡＦＰ＝時事）
オーストラリア戦の前半、ゴール前のボールに飛び込む岩清水（右）＝２７日、カナダ・エドモントン（時事）
チーム全員で泥臭く、次のステージへの扉をこじ開けた。日本が酷暑の中での消耗戦でオーストラリアを振り切った。ヒロインとなったのは２２歳の切り札、岩渕だった前半から日本ペース。豪州のプレスは緩慢で、素早いパス回しで揺さぶった。何度も好機をつくったが決め切れず、時間だけが過ぎていった。後半２７分、佐々木監督は岩渕に「ここで君が決めて勝つんだ」と声を掛け、ピッチに送り出したそして４２分、左からのＣＫ。相手に弾かれたボールを宇津木が前に押し戻す。岩清水のシュートは防がれたが、執念でつなぎ、岩渕が右足で押し込んだ岩渕は５月の国内合宿で右膝を負傷し、全体練習にも参加できなかった。それでも、指揮官は決勝トーナメントでの復活を期待し、チームに残した。仲間たちに励まされ、リハビリを乗り越えた岩渕は「ここに連れて来てくれたチームやドクターたちに感謝しかない」５試合すべてが１点差。計７ゴールを７人で奪い、厳しいゲームを勝ち抜いてきた。「ここからはチーム力の勝負。全員がチームの一員として何をやれるか」と宮間主将。試合を重ねるごとに力強さが増してきた。（エドモントン時事）
