武藤が国内最後の雄姿、ドイツでの活躍誓う
浦和が無敗で第1ステージを制覇、浮かれず5発大勝
ドイツ移籍の決まった武藤のF東京最後の雄姿を見ようと、味の素スタジアムは4万人を超える観客で埋まった。武藤はゴールを置き土産にはできなかったが、多くのチャンスに絡んで4連勝に貢献。試合後にはチームメートから胴上げされ、サポーターから喝采を浴びた。
1-1の後半15分、前線でボールを受けた武藤は巧みなキープ。ペナルティーエリアでDFを引き付け、右に走り込んできた前田へ絶妙のパスを通し、勝ち越し点をアシスト。前田は「ドリブルのスピードを緩めて、自分がフリーになっているのをよく見てくれた。本当にいいボールだった」と高い技術をたたえた。
その後も武藤は何度もスペースでボールを受け、有終のゴールへの執念を見せた。「力み過ぎて、足がつりそうになった」。気負うのも無理はない。小学3年生で下部組織のスクールに入ってから、日本代表になるまで育ててくれたクラブに別れを告げた。壮行セレモニーでのあいさつでも涙が止まらなかった。
厳しい環境に飛び込む22歳は「代表とドイツで結果を残す。得点を量産して、恩を返したい」。最後は涙をふき、力強い声でサポーターに活躍を誓った。