長野市の善光寺で、「御開帳」が始まる
来月まで、700万人見込む
長野市の善光寺で5日、数え年で7年に1度の「御開帳」が始まった。秘仏の本尊を模した国の重要文化財「前立本尊」が公開され、金糸などで結ばれた柱に触れると功徳を得られるとされる。北陸新幹線の延伸開業もあり、地元では5月31日までの期間中、700万人の人出を見込む。
午前6時すぎ、国宝の本堂で、金色の前立本尊を納めた厨子(ずし)の扉が開かれた。長野市の会社員原千雪さん(35)は「初めて見て感動した。次の御開帳も無事に迎えたい」と喜んだ。
前立本尊の右手中指に結ばれた金糸や布は「善の綱」と呼ばれ、本堂の正面に立てられた高さ10メートルの「回向柱」とつながっている。大勢の参詣者が本堂や柱の前に列をつくった。
埼玉県からツアー旅行に参加した山崎千津子さん(79)は「孫とひ孫の幸せを祈った」と笑顔を見せた。群馬県から家族と来た相京君義さん(87)は「すごい人出だね」と驚いていた。
長野商工会議所は、御開帳期間中の参拝客数の目標を、前回2009年の673万人を上回る過去最高の700万人超としている。