楽天テニス、伊藤竜馬が強気を貫き大殊勲
全豪覇者ワウリンカを圧倒してストレート勝ち
この日ダブルスに出場した錦織を目当てに集まった観衆の前で、伊藤が殊勲の星を挙げた。世界ランク4位で第1シードのワウリンカを圧倒してストレート勝ち。「こういう選手に勝って上に行くんだと思っていた」。初めてトップ5の強豪を破り、派手な雄たけびを上げた。
今年の全豪覇者を伊藤はひたすら攻めた。「相手を褒め過ぎず、自分もやれると思って臨んだ」。果敢にベースラインから前に出て圧力をかけ、相手のミスを誘った。第1セットの第3ゲームをブレークして以降は先行する展開で、「常に積極的にいった」。胸を張るに値する、堂々たる勝利だった。
1学年下の錦織が日本テニスの歴史を次々と塗り替える陰で、26歳の伊藤も地道に力を蓄えてきた。「彼はすごい。でもやっぱり、自分にもできると思いたい」と自負心をのぞかせる。
シード選手が次々と姿を消す今大会。勝ち進めば、準決勝で錦織と当たる可能性がある。「対戦したいと思っている」と、錦織からは遠く離れた「2番手」にいる伊藤が強気に話した。