長崎の高校生、ジュネーブ軍縮会議で初演説


国連欧州本部を訪れる、「ユース非核特使」が平和を誓う

長崎の高校生、ジュネーブ軍縮会議で初演説

19日、国連欧州本部で行われたジュネーブ軍縮会議で代表スピーチをする「ユース非核特使」の小柳雅樹さん(右)(時事)

 核兵器廃絶を訴える長崎や広島などの「高校生平和大使」20人が19日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れた。代表して長崎市の小柳雅樹さん(16)長崎活水高2年が、ジュネーブ軍縮会議で初めてスピーチ。被爆体験を語り継ぐ若者としての決意を語った。

 平和大使の国連派遣は、長崎市の市民団体が1998年に始め、17回目となる今年は、被爆地のほか福島や奈良など13都道府県の生徒が参加。被爆者の高齢化が進む中、核兵器の悲惨さを将来に継承する目的で日本政府が昨年創設した「ユース非核特使」に任命され、軍縮会議での発言が実現した。

 各国大使らを前に、小柳さんは「被爆体験を語り継ぐには、被爆3世の私が先頭に立って活動しなければならない」と強調。「若者が立ち上がれば平和の道は開けると信じている」と約5分間、英語で訴えた。

 平和大使はこの後、トーマス・マークラム軍縮会議事務局次長に、この1年間に全国から寄せられた13万1743人分の署名を手渡した。2001年から集められた署名は累計117万3422人分となった。(ジュネーブ時事)