ザック監督「感動にあふれた4年間だった」
記者会見で退任を表明、涙ぐむ選手ら「良い関係だった」
サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会の1次リーグ敗退から一夜明けた25日、日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(61)はベースキャンプ地のイトゥで記者会見し、悔しさをにじませながらも「充実感と感動にあふれた4年間だった」と万感を込めた。
「もう一度メンバーを選べるとしても同じ選択をする」。約1時間の会見中、監督は何度も選手をたたえた。スタッフを含む全員が集まった昼食会で退任の意向を直接伝えたという。参加した選手によると、出席者の多くが涙ぐんでいた。
会見では敗因を問う質問が相次ぎ、同監督は終始、硬い表情を見せた。「思うような戦いができなかった」と未練を隠さなかったが、「何かを残せた自負はある」とも語った。
新天地を訪れたばかりの頃を「日本のことをほとんど知らなかった」と振り返った同監督。「そんな私を温かく受け入れてくれた日本の方々に感謝したい。強く心に残り続けるだろう」と謝意を表した。
志を遂げられず退任する指揮官について、長谷部誠選手(30)は、「何でも言い合える良い関係だった。一緒に戦えなくなるのが残念」と別れを惜しんだ。(イトゥ〈ブラジル〉時事)