松野博一官房長官、「拉致被害者帰国に全力」


拉致問題の早期解決へ新潟市を訪問、県民集会に初出席

松野博一官房長官、「拉致被害者帰国に全力」

横田めぐみさんが北朝鮮により拉致された現場周辺を視察する松野博一官房長官(右から4人目)=14日午後、新潟市

 松野博一官房長官は14日、新潟市を訪問し、北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める県民集会に出席した。松野氏は担当相として「もはや一刻の猶予もない。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく全力を尽くす」と強調した。松野氏の出席は就任後初めて。

 同集会は当時13歳だった横田めぐみさん(57)が北朝鮮に拉致されてから15日で44年になるのを前に開かれた。

 松野氏は昨年6月にめぐみさんの父滋さんが亡くなったことに触れ「滋さんがご存命の間にめぐみさんとの再会を実現することができず、まさに痛恨の極みだ」と語った。問題解決の見通しが立っていないことについても「一日千秋の思いで帰国を待ち望んでいる被害者やご家族に対し、本当に申し訳ない」と陳謝した。

 集会に先立ち、松野氏はめぐみさんの弟哲也さんと共に拉致現場周辺を視察した。この後、記者団に「こういった住宅街の中で北朝鮮による拉致という重大犯罪が起こったことに改めて衝撃を受けた」と語った。