NASA、来年2月に無人船打ち上げへ


月面再訪「アルテミス計画」の第1弾、安全確認が目的

NASA、来年2月に無人船打ち上げへ

米フロリダ州のケネディ宇宙センターで、新型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」先端部に運ばれる無人宇宙船「オリオン」=米航空宇宙局(NASA)提供(EPA時事)

 米航空宇宙局(NASA)は22日、人類の月面再訪を目指す「アルテミス計画」の第1弾ミッション「アルテミス1」を来年2月にも実施すると発表した。無人宇宙船「オリオン」を打ち上げるアルテミス1は、従来今年中に予定されていたが、新型コロナウイルスの流行などのため、来年にずれ込んだ。

 NASAは21日、アルテミス計画で使用する新型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」にオリオンを搭載する作業を行った。

 来年1月に予定する最終試験をクリアすれば、2月12~27日の間にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられる。

 CNNテレビによると、NASAのネルソン長官は「打ち上げ準備で、最終コーナーを回った」と強調した。

 オリオンは月周回軌道に到達後、地球へ帰還し太平洋に着水する。ミッションは数週間の予定。大気圏再突入から着水まで、飛行士が搭乗する部位の安全が保たれるか確認することが最大の目的だ。

 NASAは、有人宇宙船を月周回軌道に送り込む「アルテミス2」を2023年に予定。順調に進めば24年の「アルテミス3」で、1972年以来となる人類の月面到達を実現する計画だ。(ワシントン時事)