トランプ氏「強い米国を取り戻す」



バイデン外交「無能」と酷評

「世界サミット2022」にビデオメッセージを寄せたトランプ前米大統領(主催者提供)

「世界サミット2022」にビデオメッセージを寄せたトランプ前米大統領(主催者提供)

 トランプ前米大統領は、13日の「世界サミット2022」に寄せたビデオメッセージで、他の国々に対し「現在の米国指導者の弱さを米国の弱さと勘違いしてはならない。米国はこれまで以上に強く、偉大になって戻ってくる」と訴えた。2024年次期大統領選に関する直接的な言及はなかったが、政権交代を実現して強い米国を取り戻す意向を強調した。

 トランプ氏は、大混乱を招いたアフガニスタンからの米軍撤収について、バイデン政権の「無能さ」を示すものだと酷評。だが、現政権の失政は「米国民の気骨を強くしたにすぎない。彼らは怒り、憤慨し、何かをしたいと思っている。タフで勤勉な米国民の決意を固めただけだ」と語り、愛国心の強い米国民が立ち上がるとの見通しを示した。

 トランプ氏はまた、「すべての人が政府ではなく、全能の神の手によって与えられる権利、自由、尊厳を享受している」とした上で、「信教の自由はすべての自由の基礎だ」と主張。さらに、「強力な主権と独立した国家が人類の歴史上、平和、自由、正義のための最大の原動力であったことを忘れてはならない」と、国家主権の重要性を強調した。

 北朝鮮問題では、在任中に行った金正恩朝鮮労働党総書記との首脳会談を通じ、「将来の突破口のための基盤を作る歴史を築くことに成功した」と、成果を改めて誇示。北朝鮮が最近、ミサイル発射を繰り返していることについては、「金氏は米国の指導者を尊敬も信頼もしていない。自分が大統領だったら、このようなことは起きていなかっただろう」と述べ、バイデン政権の北朝鮮政策を批判した。