惜しげもなく人のために行動を 元松下政経塾副塾長の上甲晃氏
世界日報の愛読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)の今年最後となる第158回定期講演会が16日都内で開催され、元松下政経塾常務理事・副塾長の上甲晃氏が「未来をひらく人づくり~松下幸之助の志」をテーマに講演した。
上甲氏はこの中で、85歳で松下政経塾を立ち上げた松下幸之助の志について、「85歳の時に何を考えるか、普通は自分のことを考える。しかし松下は、21世紀の日本のことを考えた」と紹介。その上で、「自分の死んだ後の我が子、我が孫のことではなく、日本のことを本気で心配したというのは凄(すご)いことだ」と称(たた)え、「自分が努力した結果を自分で見届けられないことに、本気になれることが志というのではないか」と語った。
また松下政経塾では、松下幸之助の「政治学を勉強しても、立派な政治家はできない」という持論から、高度な政治の勉強はせず、早朝のトイレ掃除などを通して、人間力を鍛えていたと紹介。さらに、「立派だと言われる人間になるためには、他人のために力を尽くすこと以外ない」と訴え、人のために惜しげもなく行動できる人間を育てることが松下政経塾の根本だと語った。
冒頭にあいさつした近藤会長は、「国家も企業も人づくりです。明日の日本と世界を考える、この世日クラブも国づくりは人づくりだと考えている」と語った。





