両陛下、フィリピン側の戦没者を御慰霊
深く頭下げられ、2分近く黙祷
【マニラ時事】「ここに眠るフィリピン人戦士の名は、神のみが知る」。英語でこう刻まれた慰霊碑の前には、フィリピン国旗の半旗が掲げられていた。天皇、皇后両陛下は27日午後、首都マニラにある同国の英雄墓地を御訪問。墓地中心部にある「無名戦士の墓」の慰霊碑に供花し、2分近くにわたって黙とうをささげられた。
大勢のフィリピン軍兵士が規律正しく整列する中、両陛下を乗せた車は現地時間の午後3時半ごろ、慰霊碑の近くに御到着。君が代とフィリピン国歌が順に演奏された後、両陛下は同国の陸軍司令官に案内され、ゆっくりとした足取りで碑の前へ進まれた。
大きな白い花輪が慰霊碑に供えられ、両陛下は腰を折り、深く頭を下げられ黙とう。真夏のような強烈な日差しが照りつける中、静かに鎮魂の祈りをささげられた。楽隊のラッパが鳴り終わると、両陛下は最後にもう1度深く一礼。再び車に乗り込み、英雄墓地を後にされた。