両陛下、フィリピン御到着


レイで歓迎、大統領と握手

 【マニラ時事】フィリピン公式訪問に出発された天皇、皇后両陛下は26日午後、首都マニラのニノイ・アキノ国際空港に到着された。同国訪問は皇太子夫妻時代の1962年以来、54年ぶり。

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フィリピン・マニラのニノイ・アキノ国際空港に到着し、歓迎を受けられる天皇、皇后両陛下。右手前はアキノ大統領=26日午後(時事)

 両陛下は現地時間の午後3時前、政府専用機のタラップを降りられ、出迎えたアキノ大統領と笑顔で握手。天皇陛下はレイを首に掛けられ、皇后さまは黄色の花束を受け取られた。両国国歌が演奏された後、両陛下は赤じゅうたんの上を進まれ、迎えの車に乗り込まれた。

 宮内庁によると、大統領が国賓を空港で出迎えるのは異例。大統領が「再びフィリピンをご訪問いただき、うれしく思います」と述べると、陛下は「このような歓迎に感謝します」と応じられたという。

 宿泊先のホテルでは、マニラ日本人学校の小学1年生約70人が両国の国旗を振って両陛下を出迎えた。続いて両陛下は、マニラ湾の夕日が見える庭に出て、現地で活動する青年海外協力隊員ら46人と懇談。隊員一人一人に「島がたくさんあるから大変でしょうね」「良い成果が出るとよいですね」などと声を掛けて回っられた。懇談は夕日が沈んでも終わらず、予定時間を超え、約1時間続いた。

 ルソン島の町役場で有機農業の推進に貢献している隊員の山路健造さん(31)は「暗くなるまで一緒にお話を聞いてくださって本当にありがたかった。今後の励みになりました」と語った。