雅子妃殿下、52歳に
戦後70年「平和の尊さに思い」
皇太子妃殿下雅子さまは9日、52歳の誕生日を迎えられた。宮内庁東宮職を通じて感想を文書で発表し、「今年は戦後70周年に当たり、一年を通じて平和の尊さに思いを寄せる大切な年でした」と振り返られた。皇太子殿下と7月にトンガを、10月に福島、鹿児島両県を訪問されたことについては「多くの方々に温かく迎えていただき、とても大きな励みになりました」と記された。
適応障害による療養が続いているが、11月には秋の園遊会に12年ぶりに御出席。東宮御所での御公務は50件と昨年の約30件から増えた。長女愛子内親王殿下(14)の御成長も心の支えになっているといい、「多くの方々からのお力添えをいただきながら、快復に向けての努力を続けていきたい」とされた。
10月の福島県訪問では、広野町の高校で生徒と御懇談。「前向きな気持ちにあふれた高校生の言葉に接し、嬉しく、心強く思いました」とし、「被災地の復興に永く心を寄せていきたい」と記された。
天皇、皇后両陛下の4月のパラオ御訪問については「お心を込めて戦没者を慰霊されるお姿に心を打たれました」とし、今年が「先の大戦で亡くなられた多くの方々に思いを寄せ、各国との友好と平和を心から願い、より良い日本を築き、次の世代に引き継いでいくための努力を続ける上での大切な節目になったのではないか」とつづられた。
東宮職医師団も見解を公表。「快復は着実に進んでいるものの、体調にはなお波があり、まだ途上」と従来と同様の見方を示した。宮内庁によると、今も少量の薬が処方されているという。