オランダ国王夫妻迎え晩餐会
雅子殿下、11年に御出席
国賓として来日したオランダのウィレム・アレクサンダー国王夫妻を歓迎する天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会が29日夜、皇居・宮殿で開かれた。
皇太子殿下御夫妻、秋篠宮殿下御夫妻ら皇族方のほか、安倍晋三首相夫妻ら計163人が出席。皇太子妃雅子殿下は11年ぶりの御出席となった。
天皇陛下はあいさつでオランダ王室との交流や両国の歴史について触れた上で、「このように長きにわたって培われた両国間の友好関係が、先の戦争によって損なわれたことは、誠に不幸なことであり、私どもはこれを記憶から消し去ることなく、これからの2国間の親善にさらなる心を尽くしていきたいと願っています」と述べられた。
これに対し国王は「戦争の傷痕は今なお多くの人々の人生に影を落としており、犠牲者の悲しみは今も続いています」とした上で、「和解の土台となるのは互いに背負ってきた苦痛を認識することです」と述べた。
雅子さまは髪にティアラを飾り、胸に勲章を付けた白いドレス姿。乾杯後に着席すると、出席者と笑顔で言葉を交わされていた。
晩さん会には両陛下の長女黒田清子さんも皇族時代にオランダを訪問したため招かれた。ストレス性ぜんそくで療養中だった寛仁(ともひと)親王妃信子殿下も11年ぶりに出席された。