両陛下、渡良瀬遊水地を御散策
田中正造の直訴状も御見学-栃木
私的旅行で栃木県を御訪問中の天皇、皇后両陛下は21日午後、渡良瀬遊水地(栃木市など)を訪れ、貯水池の水質保全のためヨシが生い茂る湿地を散策された。
渡良瀬遊水地は足尾銅山の鉱毒を流出させないために造られ、2012年7月には国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録された。あいにくの雨の中、両陛下は展望台から堤防や貯水池を眺められた後、傘を差して付近を御散策。天皇陛下は桑の木を見て「だいぶ実がなってるね」、皇后陛下は「ずいぶん鳥の声が聞こえる」とうれしそうに話されていた。
その後訪れた佐野市郷土博物館では、同市出身の田中正造が1901(明治34)年に足尾銅山の鉱毒被害を明治天皇に訴えようとした際の直訴状などを見て回られた。