フィリピン、ネパールで「けん玉授業」
現地の歌に合わせて指導
海外医療奉仕活動を行うNPO法人CAMPに所属しながら、バングラディシュ、フィリピン、カンボジア、ネパールを訪れた。現地では小学校を訪問し、けん玉教室を行うなど、けん玉を通した文化交流を行った。中でも、それぞれの国の歌謡に合わせて、けん玉を行い好評を博した。
フィリピンとネパールでのけん玉授業を紹介する。
2008年6月、医療奉仕活動団に加わりフィリピンを訪れた。現地医療者の協力も得て、マニラ周辺3カ所に分散して医療奉仕活動を行った。私は記録係、つまりカメラマンとしての参加だ。
到着した当日、オリエンテーション交流会の時に、アンティポロの小学校校長先生にけん玉と歯みがき指導プログラムを紹介した。日本での小学生がけん玉をしている様子や、寄贈するために持って来たけん玉に日本の小学生たちがメッセージを書きこんでいる様子を記録したDVDを手渡した。
翌日、校長先生から快諾を得て、医療奉仕活動後に小学校に立ち寄ることになった。
プログラムは以下の通り。
1)けん玉教室
2)歯磨きの紙芝居
3)実際に歯ブラシを手渡しての歯磨き指導
4)希望者による医療相談
子供たちには歯ブラシをプレゼント。けん玉は学校に10本寄贈し、けん玉ミニ大会を行った。優勝した児童にはけん玉をプレゼントした。
私は英語が不得手である。幸いにも、日本で知り合った台湾人の陳さんが通訳を務めてくれた。彼女はフィリピンの方と結婚しており、縁があって学校に来てくださった。日本語と英語ができる彼女に進行役を務めていただき、スムーズに行うことができた。
英語が不自由でも、伝えることのできるものを持って訪ねていけば、国境の壁を越えて交流できることを体験することができた。ある意味で無謀な挑戦だったのかもしれないが、積極的に取り組んで、準備をして臨めば、現実のものになることがあることを示した成功体験となった。
2013年にはネパールへ行く機会を得た。この企画は同じくNPO法人CAMPがネパールでの医療奉仕をするための事前視察だった。事前情報として、ネパールは親日感情を抱いている人が多く、日本の文化を授業でして欲しいとの要望があるということだったので、訪れた小学校でけん玉授業を行った。
学校にけん玉を寄贈し、授業ではけん玉体験とけん玉の手作り工作も体験してもらった。手作りしたけん玉は全員にプレゼントした。そこでも、けん玉ミニ大会を行い、優勝者にはけん玉をプレゼントした。また、国会議員を表敬訪問し、お土産としてけん玉をプレゼントし、簡単な指導も行った。
文化交流では、現地の国民的な歌に合わせてけん玉をするようにしている。日本で言えば、「ふるさと」のような誰でも知っている曲が好ましい。カンボジアでは「アラッピヤ」といえば知らない人がいない歌だが、この曲に合わせてけん玉を披露したところ、非常に盛り上がり、よい交流の場となった。