「信教の自由」侵害するメディア
　　日本のみならず世界が震撼した安倍晋三元首相の銃撃テロ事件から１
カ月以上が経った。この間、関連報道が一方的な状況になっている。
　山上徹也容疑者が母親の所属教団である世界平和統一家庭連合（家庭連合＝旧統一教会）に対する恨みが犯行動機という報道に連日大半のテレビや新聞、週刊誌はじめネットでも同教団への批判報道が展開されている。その一方でテロを正当化させかねない報道があるなどまさに異常事態だ。
　事件後、同連合の田中富広会長が記者会見し、「偏向報道」により、信仰を理由に職場から「会社を辞めるよう追い詰められた」などのケースが生じていると明かした。しかし、それを無視するかのように同連合の友好団体を「関連団体」とひとくくりにし、特に政治家との関係を問題視し、そこに少しでも関わった政治家をつるし上げ、「今後団体とは関係を断ち切るのか、そうでないのか」と強く迫る状況は、まさに魔女狩りの様相を呈している。
　果たして、これがメディアとして本当にあるべき姿なのだろうか。