皇統断絶を防ぐ皇室典範 新田均氏


世日クラブ

皇學館大学現代日本社会学部学部長 新田均氏が講演

皇族復帰「時間は十分」

皇統について講演を行う新田均氏 千葉県市川市、メディアセンター

 世界日報の読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良〈ゆずる〉・近藤プランニングス)の定期講演会が18日、動画サイト「ユーチューブ」の配信を通じて行われ、皇學館大学現代日本社会学部学部長の新田均氏が「皇統を考える~令和時代を生きる私たちの使命」と題して講演した。

 まず、新田氏は皇室典範が「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」と限定している点について解説した。男系(父系)とは、本人が男性であるか女性であるかに関係なく、自分の父親、その父親と祖先をたどっていく血筋と説明。その上で、世襲によって受け継がれてきたものには、「祖先の祭祀(さいし)」と「財産・職業」の2通りがあると指摘した。

 古代から日本では、男系(父系)を通じて祖先神を祀(まつ)る祭り主の地位が受け継がれてきたとして、「皇位は日本でほぼ唯一、古代の血筋感覚によって継承されてきた。そして、それは祭り主としての天皇の地位と密接に関係している」と訴えた。

 さらに、もし女性宮家が皇統に属さない男子と結婚し、その子供が皇位を継ぐことになった場合は皇統の継続ではなく断絶と断じ、「皇室典範は初代・神武天皇以来の皇統断絶を防ごうとしている」と強調した。このほか、旧皇族の復帰についても触れ、「いま旧皇族の方々に復帰していただけるなら、皇族として教育を受ける時間は十分にある」と見解を述べた。

 講演に際し、近藤会長は「眞子さんと小室さんの結婚で、宮家や皇室のあり方に影響が出ることが懸念されている。改めて皇統について、共に学んでいきたい」とのあいさつを寄せた。